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「チャーシューメン ¥550+半熟煮たまご ¥120」@丸幸ラーメンセンター 基山店の写真土曜日 晴天 14:20 先客60名以上 後客不明

〝諸国麺遊記 九州編〟

本日は新たに目標に掲げた全国制覇へと近づくために九州遠征へと飛び出している。また今回も帰りのチケットも持たず、今夜の寝床すら決まっていないノープランラーメン旅なのだ。

九州地方の梅雨入り宣言の直後で天候が不安視される中、午前中の長崎は晴天に恵まれて旅気分を味わえる長崎ちゃんぽんにも巡り会えて上々のスタートを切った。その後は次の目的地を探そうと路面電車を使って長崎駅に向かった。

駅構内のカフェでスマホの充電をしながらRDBとグーグルマップを交互に見ていると、総合ランキング佐賀県第1位のこちらが浮上してきた。お店情報によると本日も通し営業のようで問題ないのだが、所在地が佐賀市とかではなく三養基郡となっている。全く土地勘のない場所なので不安しかないがグーグルマップだけを信じて初訪問を決めた。

長崎駅からは 12:20発 特急かもめ20号 博多行きが30分後に発車する予定だ。慌てて乗車券を購入するが、休日にもかかわらず数少ないグリーン車に一席だけ空きがあったので迷わずに購入した。長崎駅は博多方面へ向けての始発駅でもあるので早めに車両に乗車する事ができたので、缶ビールを二本買い込んだが発車までの10分の間に飲み干してしまい鉄道ビールを楽しむ事が出来なかった。

定刻通りに発車すると、乗り換えの鳥栖駅までは1時間半ほどの優雅な鉄道旅となる。通称 白いかもめ号のグリーン車の特徴は 2列+1列に配置された黒革張りのハイバックシートである。東海道新幹線のグリーン車よりもゆったりと感じるシートピッチなので開放感があり、木目を基調とした床やテーブルにも高級感にあふれている。発車までの停車時間は最高にリラックスできる空間なのだが、出発すると様子は一変する。それは車内の揺れの大きさで、メールを打つ手がズレるほどの振動なのだ。地方の特急列車にはよくある事だが、この揺れが心地よいと思えるようになるまでには修行がまだまだ必要であると感じた。

そんな列車で揺られながらも鳥栖駅に着いたが、その乗り換えのタイミングで停車中の〝ゆふいんの森号〟に遭遇できた事でテンションは3割増しになった。そこからは在来線の鹿児島本線に乗り換えると5分ほどで最寄りの基山(きやま)駅に着いた。改札を出るとナビの指示通りに交通量の多い国道沿いを歩いて進んで行く。10分も歩くと黄色い大きな看板が遠くに見えてきたが、よく見るとラーメン店の第2駐車場となっている。近づいて分かったのだが、郊外のパチンコ店内の駐車場のような大きさで驚いた。その向かいにラーメン店を見つけたが、そこの第1駐車場も広いが満車状態となっている。昼ピークはとっくに過ぎた午後2時を回っているにもかかわらずの大盛況ぶりには驚きを越えて妙な高揚感が湧いてきた。

そんな店先には長い外待ちベンチも用意されているが、さすがに行列はなく安心した。入口のドアを開けると先客が券売機で食券を購入していたので、真似るように先に食券を買った。メニューのボタンを見ると三十年前の昭和時代のような価格設定にも驚いた。ラーメン一杯420円とは東京では考えられない値段なので、チャーシューと煮たまごを追加してみても670円にしかならなかった。

無事に食券を購入したが、まだ店内な入るには扉が一枚残っている。その中には風呂場の番台のように目を凝らしている女将さんのような門番が待っている。その人の合図を待ってからでないと入店してはいけないようなので、恐る恐るガラス越しに見ていると予想外の優しい笑顔で迎え入れてくれた。そこで「ひとり客」を告げると、そこでいいかな?と入口そばの大きなテーブル席を指差して案内された。

そのテーブル席は一人客用と思われ私以外も皆さん一人で来ている。座席にはK9とナンバリングされているが、Kはカウンターの略のKではないかと疑ってしまった。そんな味わい深い店内を見渡してみようと首を回してみたが、全景を把握できるような広さではない。一体何席あるのだろうと後で調べてみると150席となっている。もはや大型ドライブインのようなラーメン店であるが、歩いてウォークインしたのは私だけではないだろうか。圧巻の店内を本日は推定10人くらいの従業員が働いているが定かではない。休日なので客層もバラエティに富んでいて部活帰りの高校生の集団や、孫を連れた三世代家族などと老若男女問わず地元の方に愛されている事がすぐに分かった。そんな地元感にこっそりと浸っていると、着席して6分で我が杯が到着した。

その姿は胴が朱赤の切立丼の中で、自分が九州にいる事を実感させてくれるような景色を見せてくれる。都内の豚骨ラーメン店では感じられないパワーとオーラがあふれ出している。そんな姿にある程度のワイルドさを覚悟しながらレンゲを手に取った。

まずはスープをひとくち。見事なまでの乳化を想像していたが、液面には細やかな油分の粒子や水泡が見られる。強火で長時間かけて炊き上げたスープとばかり思っていたら、そうでもなさそうで見た目の濃度は低そうだ。予想に反したスープにレンゲを射し込んで見ると、レンゲを持つ指先にかかる対抗が少なくサラリとして感じた。そう言えば店内にも豚骨スープ特有の匂いがしてない事にようやく気が付いた。スープをすくったレンゲを口元に近づけても獣臭は全くせず、全てのイメージが良い意味で崩れていった。そんなスープを口に含むと、適度に乳化した動物性ゼラチン質の口当たりを感じる。しかし唇が貼りつくような粘着質はなく、サラリとした中に良質のコラーゲンを感じるスープだ。飲み込んだ後の香りのキックもなく、想像以上の爽やかな豚骨スープになっている。若干のスープの甘みと塩分のバランスも素晴らしい。このスープならばお年寄りが食べているのにも納得できた。また若者たちは卓上のコショウでパンチを利かせるカスタマイズしていたのもうなずける。

麺は茹で加減を「普通」と告げたのだが、それでも麺上げまでは30秒弱と早茹でのストレート細麺だ。持ち上げた箸先からは適正な茹で加減だと分かるような、しな垂れるでもゴワつくでもない麺ディションが好印象である。見た目には良麺に見られる麺を一気に啜り上げてみると、豚骨ラーメンの細麺にありがちな粉っぽさや苦手なカンスイ臭がしない事にも驚いた。あの麺の感じが当たり前と思っていただけに、うれしい誤算が飛び込んできた。普段はした事はないが、この麺ならば硬めにしても大丈夫なのではないかと思えるくらいにグルテンがしっかりと詰まっていた。

チャーシューメンにしただけにスープを覆い隠すほどの大容量で入っているチャーシューは、豚バラの巻き煮豚型で仕込まれている。手切りでないと思われる程に薄くスライスされているので、一枚あたりの食べ応えとしては寂しく感じる。その分、麺やメンマとの共演回数が増えるので、様々な食べ合わせを楽しむ事が出来た。味付けも穏やかなので大きな主張をする事はない、どちらかと言えば脇役的な存在感だった。

追加した味玉には正直言って期待はしていなかったのだが、失礼ながら都会的なセンスを感じる仕上がりだった。それは大切な下茹での半熟加減に表れていて、これ以上でもこれ以下でもないピンポイントの半熟加減。そんな半熟卵の良さを活かすような優しい味付けながらも熟成感は表現している味玉には恐れ入った。

メンマに関しては味付けどうこうの問題ではなく、何よりも手仕事感がある事が素晴らしい。しっかりと乾燥メンマを戻して仕込む手間を惜しまない辺りにも敬意を表したい。都会の人気店のように業務用の味付けメンマが地方に侵攻してこない事を祈るばかりだ。

薬味の青ネギは、白濁したスープに良く映える彩りでも貢献している。味としては大きな存在感はないが、時々スープや麺に寄り添ってくる食感と爽やかな香りはアクセントになっていた。

中盤からもスープに過剰な塩気や、麺がダレるような事なく完食できた。もともと豚骨系も得意ではなかったのだが、一切の臭みを感じる事なく食べ終えていた。スープと少しだが最後に飲む事も出来たのは、私にすれば格段の進歩であった。

九州遠征二食目もノープランながらも無事に終える事ができた。次の目的地を探すために、ひとまずは先ほどの最寄り駅まで歩いて戻る事にした一杯でした。

投稿 | コメント (2) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

列車マニアでもないので〝ゆふいんの森号〟をググってみれば、釘付けになるほど驚きました。
時間に追われないでゆったりと旅行してみたいですね。
佐賀の目的はこちらでしたか?それにしても価格帯恐るべしですね。埼玉や千葉にもこの値段はあるのですが、チャーシュー麺でこの価格帯は竹岡のニコニコドライブインしかしりません。
しかし、豚骨も材料と手間かかってそうですけどね。

昭和のBecky! | 2019年6月11日 08:50

私もマニアではないのですが九州の列車はデザインに遊び心があって見てるだけでも楽しかったです。ゆったりとした鉄道旅はお互い老後の楽しみに取っておきましょう。このコメントを読んで竹岡のニコニコドライブインが気になって調べちゃいましたよ!

のらのら | 2019年6月11日 10:21